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2011年11月放送 [2011年 ON AIR]

2011年11月放送

愛の夢                       

(ラスト1分から)ジョルジュ・ボレットの演奏で フランツ・リストの愛の夢を聞いていただいています。三浦郁子です。 今日は ハンガリーのブダペストを少しご案内しながら ハバナ生まれのピアニスト、ジュルジュ・ボレットの演奏で フランツ・リストをお楽しみいただこうと思っています。 では もう一曲、メフィスト・ワルツを お聞きください。

メフィストワルツ 

ジョルジュ・ボレットの演奏で リストのメフィスト・ワルツでした。ご存じのように この曲は レーナウの長編詩「ファウスト」に基づいた曲で 1860年に管弦楽曲「村の居酒屋の踊り」として 書かれた後、1862年にピアノ独奏用に編曲されて出版されたものです。 リストの曲の中でも 技巧的かつ情感的な 難曲で ピアニストが 一度は苦労して練習する曲のひとつです。 私が ウィーン滞在中に ブダペストへ遊びにいったのは 1996年のことです。 今もそうなのか、確かではありませんが、たとえ1日でも ハンガリーに入国するには ビザが必要で、ウィーンのハンガリー大使館で手続きをした記憶があります。 たったの30分で発行してくれますが、美術館の入場料の約17倍ほどの値段で びっくりしました。 交通費も含めると かなり高い観光となりました。 リストは ハンガリー人ですが、その生涯のほとんどを ウィーンやドイツで過ごしています。 ハンガリー語は まったく話せなかったと言われていますが、彼自身は「ハンガリー人」としての誇りを持ち、ハンガリーを「祖国」としていました。 パリのコンセルバトワールに入学を希望したのに、ハンガリー人だったゆえに 入学を拒否された、という経緯もあります。 では ここで ラ・カンパネラと ハンガリー狂詩曲 第12番、2曲続けて どうぞ。

ラ・カンパネラ  

ハンガリー狂詩曲 第12番  

ジョルジュ・ボレットの演奏で リストの ラ・カンパネラとハンガリー狂詩曲 第12番でした。 いかがでしたか? ブダペストには 1875年にリストが居を構えた家が記念博物館として 残っています。 彼はここに、1879年音楽学校を開きました。 実は 私は リストのひ孫弟子、ここで 学んだピアニストの一人が 私の先生の先生、というわけです。 ドアのプレートには 現在でも「火曜、木曜、土曜の3時~4時に在宅」というプレートが 当時のまま残され、家具やピアノもそのままに保存されています。
ジョルジュ・ボレットの演奏を続けましょう。 コンソレーション第3番、ペトラルカのソネット、第104番 続けてどうぞ。

コンソレーション第3番 
ペトラルカのソネット 第104番

コンソレーション第3番、ペトラルカのソネット、第104番 でした。 では もう2曲、エステ荘の噴水、泉のほとりで。 ジュルジュ・ボレットの演奏で どうぞ。

エステ荘の噴水  
泉のほとりで  

ジュルジュ・ボレットの演奏で リストの エステ荘の噴水、泉のほとりで、でした。
ブダペストといえば やはり王宮の美しさ、そして 王宮からながめるドナウ川とブダペストの街の風景は 素晴らしいものです。 また 細かい手刺繍や ヘレンドに代表される陶器、美しい芸術作品は音楽だけではなく、心を満たしてくれます。 あれから 15年以上、街の様子は変わったでしょうか。 ドレスデンやプラハも同じく、東欧の美しい街は 季節が違えば 色々な顔を見せてくれるので とても楽しいです。 それでは ジョルジュ・ボレットの演奏で リストの作品をもう少し。 小人の踊り、ため息、そして 「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ、3曲続けてどうぞ。

小人の踊り  
ため息  
「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ 

ジョルジュ・ボレットの演奏で リストの小人の踊り、ため息、そして 「リゴレット」による演奏会用パラフレーズでした。 今日は ハンガリーのブダペストを少しご案内しながら フランツ・リストの作品を ジュルジュ・ボレットの演奏でお楽しみいただきました。最後は ピアノ・ソナタを お楽しみいただきたいと思います。 30分にもわたる大作です。 ジュルジュ・ボレットの演奏でどうぞ。

ピアノソナタ 

ジョルジュ・ボレットの演奏で リストの ピアノ・ソナタでした。いかがでしたか?
(BGM)来週のこの時間は 川口博さんのオペラ、そして 来月、クリスマスイブの室内楽の時間は いつものように「くるみ割り人形」組曲も含めた クリスマスにふさわしい曲を選んで お届けしたいと思っています。 どうぞ お楽しみに、では 今日はこのへんで、ご案内は三浦郁子でした

BGM ます  

2011年10月放送 [2011年 ON AIR]

2011年10月放送

しだいに 秋が深まっていくこの頃、いかがお過ごしでしょうか。三浦郁子です。
今日は オーストリアのインスブルックから ローカル線の旅をご紹介しながら、久しぶりに モーツアルトの作品をお楽しみいただこうと思っています。 まずは一曲、クラリネット五重奏曲、アルフレート・ボスコフスキーのクラリネット、ウィーン八重奏団のメンバーによる演奏で、どうぞ

クラリネット五重奏 

アルフレート・ボスコフスキーのクラリネット、ウィーン八重奏団のメンバーによる演奏で、モーツアルトのクラリネット五重奏でした。 いつ聞いても 幸せになれる曲のひとつです。さて、オーストリアのインスブルックという街をご存知でしょうか。 チロル地方の玄関口として、毎年 多くの登山客やスキー客が訪れる街、また 冬季オリンピックを開催した所でもあります。 インスブルックは オーストリアの西の端の街で、ドイツ、イタリア、スイスとの国境に位置しています。 そのため、各都市への幹線列車の乗り換え基地として 多くの乗客がインスブルック駅を利用します。 ドイツのミュンヘンへも特急列車で 2時間足らず、と とても便利ですが、もし、時間に余裕のある方は ぜひ インスブルックから ローカル線に乗ることをお勧めします。 このあたりには 小さな村が点在していて、インスブルックの町よりも ずっと安く、静かに泊まることもできます。さらに 周辺の駅から バスにのると 山や谷を越えた 小さな村をたくさん発見することができます。 どこでも 「zimmer frei」と書かれた札のある家、つまり「空き室ありますよ」と 旅人をホッとさせる札をかけているかわいい家があって、 野生動物の足音さえ聞こえるような 静かな夜を 楽しむことができます。 では ここで、有名な アイネクライネ・ナハトムジークを カペラ・イストロポリターナの演奏で お楽しみください。

アイネクライネ 

カペラ・イストロポリターナの演奏で モーツアルトの アイネクライネ・ナハトムジークでした。インスブルックから ミュンヘン方面、途中の ガルミッシュ・パルテンキルヘンまで、1時間に一本のローカル線で 40分、イン川に沿って 大きく開けた谷に ひときわ にぎやかな町があります。 ゼーフェルトです。 ここは かつては 15世紀に建てられた 巡礼教会を中心に開けた村でしたが、インスブルックの冬季オリンピックで 一部の競技が行われたり、近年はカジノもできて 大リゾート地として 発展しています。この町をベースに バイエルンのヴァイオリン作りの村、ミッテンヴァルトや 周辺の山のトレッキングなど、特におすすめです。 冬は 雄大なゲレンデとして 人気の高い観光地でもあります。では 私が大好きな録音から クララ・ハスキルのピアノ、アルテゥール・グルミオーのヴァイオリンで モーツアルトのピアノとヴァイオリンのためのソナタ、変ロ長調 k.378をお聞きください。

ソナタ k.378  

クララ・ハスキルのピアノ、アルテゥール・グルミオーのヴァイオリンで モーツアルトのピアノとヴァイオリンのためのソナタ、変ロ長調 k.378でした。 いつになったら こんなに 軽やかにモーツアルトが弾けるのか・・・演奏を楽しむと同時に ピアニストとしては 前途遼遠な気持ちになる録音でもあります。 インスブルックからのローカル線、少し ザルツブルグ方面に行くと 「ヨーロッパで一番美しい村」アルプバッハがあります。ブリックスレッグ駅から 村のバスで 30分、山間の静かな村は 昔ながらの家並みを保存するため、色々な規制をかけ、その姿を今も残しています。 木造建築以外の 近代的な建築物は禁止、家には みな 花を飾り、放牧と農業を主とした暮らしを続けています。 大きなホテルはないので 団体旅行では行ける場所ではないし、交通の便もいいとはいえませんが、インスブルック周辺の村を基点として 滞在し、こういった 小さな村や山を歩くのも 楽しい旅になると思います。では、今日、最後の曲、イングリッド・ヘブラーのピアノ、ミシェル・シュバルベのヴァイオリン、ジュスト・カッポーネのヴィオラ、オトマール・ボルヴィツキーのチェロで モーツアルトのピアノ四重奏曲、第2番 変ホ長調 k.493 どうぞ お楽しみください。

ピアノ四重奏曲 第2番 
                         
                           

イングリッド・ヘブラーのピアノ、ミシェル・シュバルベのヴァイオリン、ジュスト・カッポーネのヴィオラ、オトマール・ボルヴィツキーのチェロで モーツアルトのピアノ四重奏曲、第2番 変ホ長調 k.493でした。 今日は オーストリアのインスブルックからローカル線の旅をご案内しながら モーツアルトの音楽をお楽しみいただきました。いかがでしたか? (BGM)来週のこの時間は 蓮村 直さんの「映画に関連したクラシック曲」そして 来月の室内楽の時間は フランツ・リストの音楽をたっぷりとご紹介しながら ハンガリーのブダペストをご案内しようと思っています、 どうぞ お楽しみに。では 今日は この辺で。ご案内は三浦郁子でした

フルート四重奏曲 第4番 イ長調 

2011年9月放送 [2011年 ON AIR]

2011年9月放送

暑かった夏が終わり、少しずつ 秋の匂いが濃くなってきました。三浦郁子です。
さて、今日は アストル・ピアソラの音楽をお楽しみいただきながら、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイの国境を流れ落ちる 世界3大滝のひとつ、イグアスの滝をご案内しようと思っています。まずは ピアソラの曲から・・・・。ギドン・クレメルの演奏で、ミロンガ・アン・レ、ヴァルダリート、2曲続けて どうぞ。

ミロンガ・アン・レ 
ヴァルダリート  

ギドン・クレメルの演奏で アストル・ピアソラの ミロンガ・アン・レ ヴァルダリートでした。今日は アストル・ピアソラの音楽を クラシックの世界に吹きこんだ 気鋭のヴァイオリニスト・ギドン・クレメルのアルバム「ピアソラへのオマージュ」を たっぷりとご紹介しながら アルゼンチンタンゴの魅力をお楽しみいただこうと思います。
ギドン・クレメルは 西欧の音楽のみならず その圧倒的なテクニックと独自の世界で 旧ソ連の作曲家から アメリカの最新の作曲家の作品まで あらゆる芸術家とのコラボレーションによって 演奏しているヴァイオリニストです。 クレメルとピアソラの出会いは 多くのクラシックファンに タンゴの音楽家としてのピアソラ、そして 多くのタンゴ音楽のファンには クラシック音楽の世界をもたらすこととなりました。アストル・ピアソラは 来年、没後20年になります。 5歳で バンドネオンをはじめ、タンゴの演奏家として 活躍する一方で ヒナステラに師事、新古典的な作品の発表を並行して行い、1954年には パリに留学しています。当時、多くの作曲家が門をたたいた ナデイア・ブーランジェに師事、彼女から「あなたの音楽はタンゴに他ならない」と称されたことで 以後、 独自のタンゴの世界、ピアソラの世界を確立させました。
では ここで もう2曲、オブリビヨン、鮫、クレメルのヴァイオリンで、続けてどうぞ。

オブリビヨン 
鮫      

ギドン・クレメルの演奏で ピアソラの オブリビヨンと鮫でした。 この2曲は 私の演奏会でも よく アンコールで弾く曲で 大好きな曲のひとつです。 さて・・・イグアスの滝、といえば テレビでもよく紹介されていますが、「イグアス」という名前は、先住民である グアラニー族の言葉に由来していると言われています。「イグ」は水、「アス」は 壮大なものへの驚嘆の意味を示すそうです。 その名の通り、とても 言葉では 表せないほどの迫力があって その すさまじい水の勢いと大きさは 度肝を抜かれます。
滝幅、4km、最大落差80m 毎秒6万5000tのスケールは まさに 地球の裂け目を目の当たりにする光景です。 まず ブラジル側から 滝を見るため、サンパウロから 空路、イグアス空港へ飛び、そこから 国立公園の入り口までは 5km、私が泊まったホテル トロピカル・ダ・カタータスまでは 17kmほどでした。 このホテルは ブラジル側の国立公園内にある 唯一のホテルで 滝が目の前という いいロケーションだけに 料金は かなり高めです。 遊歩道をどんどん下っていくと 大小の滝が次々と現れて 最後は「悪魔ののど笛」という ブラジル側、最大の見どころに出ます。 滝にせり出すように テラスが作られていて 先端まで行くと 滝の水しぶきで 全身ずぶぬれになること、覚悟です。 では ここで もう一曲、迫力のある演奏を・・・。
ヨーヨー・マのチェロで ピアソラの ル・グランタンゴを お楽しみください。

ル・グラン・タンゴ 

ヨーヨー・マのチェロで ル・グランタンゴでした。 翌日は ブラジルから出て、陸路、アルゼンチン側へ回って 滝を見物しました。 もちろん、出入国の審査があります。
国立公園の中は 動植物保護のため、厳しく車の乗り入れ制限があり、トロッコ電車が走っています。トロッコ列車の終点から 「悪魔ののど笛」アルゼンチン側の展望台までは、歩いて15分、滝に落ちる川の上にかかる遊歩道を歩き、着いた先は この世のものとは思えないような迫力、いままで見た景色の中で あえて1番をあげるなら たぶん イグアスの滝でしょう。 1日 見ていても飽きないだろうし、何か 落ち込むことがあっても あの景色の雄大さを見たら 元気になれるのではないか、と思います。では また 曲に戻りましょう。クレメルのヴァイオリンで タンゴの歴史より カフェ1930、キンテートのためのコンチェルト、2曲続けてどうぞ

カフェ1930 
キンテートのためのコンチェルト  

クレメルのヴァイオリンで タンゴの歴史より カフェ1930、キンテートのためのコンチェルトでした。では 続けて もう2曲、クレメルのヴァイオリンで 孤独、そして ブエノスアイレス午前零時、どうぞ。

孤独 
ブエノスアイレス午前零時 

クレメルのヴァイオリンで 孤独、そして ブエノスアイレス午前零時でした。
余談ですが、イグアスの滝に行ったのは 2002年、おりしも アルゼンチンでは ペソが暴落し、銀行も開けることができないほどで ブエノスアイレスでも 市民のデモがあちこちで行われていました。とはいえ、日本での報道のような混乱もなく、ドルで旅行するものにとっては 物価が3分の1、という とても運のいい時期でした。 ペソが暴落、といっても 大きな肉の塊が150円くらい、と 考えられない安さ、国民一人が一生に食べる牛が14頭という 牛肉大国、おまけに 大学までの学費や医療費がタダ、と 国民生活に すぐには 影響がないせいか、あまり緊迫した様子はありませんでした。
では ここで もう2曲、嫉妬、そして ピアソラ作曲ではありませんが、ペテルブルシュキーの ピアソラへのオマージュ、クレメルのヴァイオリンで どうぞ

嫉妬 
ピアソラへのオマージュ 

嫉妬、そして ペテルブルシュキーの ピアソラへのオマージュ、クレメルのヴァイオリンでした。では ここで ピアソラ自身の演奏をお聞きいただきましょう。ピアソラ自身が残したバンドネオンの録音と ヨーヨー・マのコラボで 追憶のタンゴ、最近の録音技術を駆使した ユニークな録音になっています。

追憶のタンゴ 

ピアソラ自身が残したバンドネオンの録音と ヨーヨー・マのコラボで 追憶のタンゴでした。いかがでしたか? さて、アストル・ピアソラをクラシック音楽の世界に紹介した、ヴァイオリニスト、ギドン・クレメル、最後はトレーシングアストル、と題された クレメルのアルバムから タイトルの トレーシングアストルをお聞きください。

Tracing Astor 

トレーシングアストル、と題された クレメルのアルバムから タイトルの トレーシングアストルでした。 今日は 南米イグアスの滝をご紹介しながら アストル・ピアソラの音楽をお楽しみいただきました。 いかがでしたか? (BGM)来週のこの時間は 川口 博さんのオペラ、そして 来月の室内楽の時間は オーストリアからドイツへ ローカル線の旅をご案内しながら 久しぶりに モーツアルトの音楽をお楽しみいただこうと思っています、どうぞ お楽しみに。では 今日は このへんで、ご案内は 三浦郁子でした。

カフェ1930 

2011年8月放送 [2011年 ON AIR]

2011年8月放送

いつも 夏は どこにも行かず、静かに蟄居している我が家ですが、今年は 珍しく、愛犬を連れて 北海道にしばらく 滞在しました。 三浦郁子です。 さて、先月からご案内しているボストンの旅、今回は ボストンの市内から離れ、ボストンから 北西へ30分ほど走ったところにある コンコード、という古い町をご案内しながら 20世紀前半のアメリカの 華やかな繁栄の夢を クラシックとポップス・ジャズといった音楽に融合させた、アメリカを代表する作曲家 ジョージ・ガーシュインをご紹介しようと思っています。 まずは この曲から。レオン・ベイツのピアノで ガーシュインの 3つの前奏曲を どうぞ。

3つの前奏曲 

レオン・ベイツのピアノで ガーシュインの 3つの前奏曲でした。 コンコードはアメリカが イギリス植民地だったころ、植民地軍の武器弾薬の保管基地だったところです。 19世紀になると 「若草物語」の作者、オルコット、 ヘンリー・ソロー、 ナサニエル・ホーソンなど、19世紀のアメリカ文学界を代表する作家たちが暮らすようになり、今も家が残っています。 コンコードは 駅を中心にした 15km平方メートルくらいの、小さな町ですから、徒歩でも 十分ですが、見どころは 反対側に わかれているので、ボストンから レンタカーをすると 便利です。 町の北側には コンコード川が流れ、オールドノースという橋がかかっています。ここは 1775年4月19日、イギリス兵とアメリカ農民兵が衝突した場所で 「全世界に響き渡った発砲」として 有名です。 ここでの発砲が発端となり、独立戦争がはじまりました。 このあたりは ミニットマン国立歴史公園と呼ばれ、川沿いに のどかな田園風景が広がり、美しい邸宅が点在しています。ボストンから 少し離れているので 観光客は多くはありませんが、アメリカの歴史の原点であることから ボストン発のツアーも人気があります。 初夏、または 秋の紅葉時期は 散策コースとして 最適です。 では ここで 同じく レオン・ベイツのピアノで 魅惑のリズム、誰かが私を愛してる、ライザ、3曲続けて どうぞ。

魅惑のリズム  
誰かが私を愛してる  
ライザ   


レオン・ベイツのピアノで 魅惑のリズム、誰かが私を愛してる、ライザでした。 いかがでしたか? では 続けて もう あと3曲、レオン・ベイツの演奏で 私の彼氏、アイ・ガット・リズム、ストライク・アップ・ザ・バンド お楽しみください。

私の彼氏  
アイ・ガット・リズム  
ストライク・アップ・ザ・バンド  

レオン・ベイツの演奏で 私の彼氏、アイ・ガット・リズム、ストライク・アップ・ザ・バンド でした。 さて、コンコードの中心部に戻り、アンティークや かわいいカフェなどで 一休みしたら 今度は 町の南へ 車を走らせます。 コンコードで生まれた作家、ヘンリー・ソローが簡素な小屋を建てて 2年間 外界との接触を一切持たずに暮らした ウォルデン湖が見えてきます。 この小屋は 今でも残っていて ほんの8畳ほどの掘っ建て小屋に レンガでできた暖炉もあって ここで 湖の魚をとり、畑を作り、完全に自給自足の生活をしたと言われています。 ここでの生活は 有名な著書「ウォルデン 森の生活」や 他の作品に表現されています。 機会があれば ぜひ お読みください。ウォルデン湖の周囲は 歩きやすい遊歩道があり、ゆっくりと歩きながら 美しい湖と木々の緑、また のんびりと 釣りをする人や 水遊びをする子供たちを 眺めるのは 楽しいものです。 ピクニックエリアもあり、週末は 多くの ボストン市民が訪れて リフレッシュをするようです。 では ここからは オーケストラの作品を ご紹介していきましょう。 まずは この曲、レナード・バーンスタインのピアノと指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で ラプソディー・イン・ブルー

ラプソディー・イン・ブルー 

レナード・バーンスタインのピアノと指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で ラプソディー・イン・ブルーでした。 いかがでしたか?  今度は ガーシュインが残した、唯一の協奏曲、アンドレ・プレヴィンのピアノと指揮、ピッツバーグ交響楽団の演奏で ピアノ協奏曲を どうぞ。

ピアノ協奏曲 

アンドレ・プレヴィンのピアノと指揮、ピッツバーグ交響楽団の演奏で ピアノ協奏曲でした。いかがでしたか?  ボストンの夏、といえば タングルウッド音楽祭。 ボストン交響楽団は ボストンのシンフォニーホールを ボストンポップスオーケストラに明け渡し、タングルウッドの オープンスペースで オーケストラの演奏会、室内楽のコンサート、また 若い音楽家の卵を集めたキャンプなどをしています。 では そこでの演奏会の録音から、アンドレ・プレヴィンのピアノ、デイヴィッド・フィンクのベースで ソングブックから、1997年 タングルウッドの演奏会です。

ソングブック


アンドレ・プレヴィンのピアノ、デイヴィッド・フィンクのベースで ソングブックから、をお聞きいただいています。 先月、今月と ボストンをご案内しながら 今日は ジョージ・ガーシュインの作品を お送りしてきました。 いかがでしたか? 来週のこの時間は 川口博さんのオペラ、そして 来月の室内楽の時間は ピアソラの音楽を中心に 南米イグアスの滝を ご案内しようと思っています。 暑い毎日、 少しでも 涼しげに・・・・雄大な滝の様子を どうぞ お楽しみに。 では 今日は このへんで。ご案内は三浦郁子でした。

2011年7月放送 [2011年 ON AIR]

2011年7月放送

暑い毎日ですが いかがお過ごしでしょうか、三浦郁子です。 今日と、来月のこの時間は 2回に渡り、アメリカのボストンをご案内しながら ボストンにゆかりの音楽家、そして、アメリカを代表する作曲家をご紹介しようと思っています。 第一回目の今日は 実力、人気ともに 世界的なチェリスト、ヨーヨー・マを特集、彼の魅力を たっぷりとお楽しみいただきます。 では まずは 一曲、ベートーベンのチェロソナタ 第2番 作品5の2 ト短調、ヨーヨー・マのチェロと エマニュエル・アックスのピアノで どうぞ

ベートーベン:チェロソナタ2番 

ベートーベンのチェロソナタ 第2番 作品5の2 ト短調、ヨーヨー・マのチェロと エマニュエル・アックスのピアノでした。 先日、私は 久しぶりに NYとボストンに行ってきました。 NYのお話は また 近いうちに機会を作るとして、今回は まだ この番組でご紹介したことのない、ボストンをご案内しようと思います。 ニューヨーク州とほぼ 隣り合わせに位置する6つの州、コネチカット州、ロードアイランド州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、メイン州、バーモント州は ニュ-イングランド地方とよばれる アメリカの中でも 美しいエリアです。 夏は 海に面した メイン州、ロードアイランド州に 多くの観光客がバカンスに訪れますし、秋の紅葉を楽しむには ニューハンプシャー州やバーモント州のドライブがお勧めです。 マサチューセッツ州の州都、ボストンは アメリカ独立運動発祥の地、として ゆかりの地を歩く「フリーダムトレイル」が観光の目玉、ケネディー元大統領など 多くの歴史的人物の出身地でもあります。 まず ボストンを訪れた人が 共通して感じることは 緑の多さではないでしょうか。 いたるところに 公園、緑地、遊歩道があって、その中に建物が点在している、といった印象です。 とくに ボストンにある、数多くの大学は その象徴です。 ハーバード大学は 大学そのものが 町を形成していて ハーバードスクエアーを中心に 公園の中に 学部や研究棟が点在しています。 T(ティー)と呼ばれる地下鉄の、ハーバードで降りて、地上に出ると 本当に ここは 大学かしら、と思うくらいの町並みが広がっています。隣接して ハーバードスクエアがあり、 広場の中心には 芝生が広がり、木漏れ日の下で 多くの学生や家族が 話をしたり 本を読んだりしています。 世界的なチェリスト、ヨーヨー・マは この ハーバード大学で 言語学を学んだ、と記憶しています。 実は ハーバード大学に入る前 彼は 私の母校である NYのジュリアード音楽院に学んでいましたが 伝統的な教養を学ぶために ハーバード大学にうつったそうです。私とヨーヨー・マは 3歳違いなので もし 彼がそのまま ジュリアードに学んでいたら、同じ時期にいたかもしれません。 78年に メイン州のミュージックキャンプで、背中の手術をしたあとの療養を兼ねて遊びにきたヨーヨー・マと 偶然会い、私の室内楽の先生だった アーサー・バルサムと ヨーヨー・マが親しく 即興で室内楽を演奏するのを ただ、一人 聴かせてもらったことは 今でも 強く覚えています。
では ここで 若いヨーヨー・マが演奏している、バッハの無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009 じっくり お楽しみください。

バッハ:無伴奏組曲3番 

バッハの無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009 ヨーヨー・マのチェロでした。
いかがでしたか? さて、ボストン中心部の緑、といえば ここ。 ボストンコモンです。
町の中心であり、フリーダムトレイルの出発点でもあります。 ボストンを訪れた人は、まず最初にここにきて 夏の明るい日差しと さわやかな緑に 旅の疲れを忘れることでしょう。 ボストンコモンと 道を隔てて、パブリックガーデンがあります。 白鳥の池には 小さな白鳥の船が浮かび、子供や観光客を乗せて、ゆっくりと 公園を回っています。 ボストンコモンの裏手には ボストンのセレブたちが住む、静かなビーコンヒル、という界隈があります。 こじんまりとした住居が並び、「若草物語」の作者、オルコットが暮らした家もあり、チャールズ通りには 洒落た雑貨店やレストランが並んでいます。少し 足を延ばせば チャールズ川のほとりの遊歩道も そぞろ歩きには 最適、サイクリング、ウォーキングの人たちに交じって 川辺のベンチに腰掛け、川に浮かぶ ウィンドサーフィンを見ながら 時間がたつのも 忘れます。 対岸には アメリカの頭脳、MIT マサチューセッツ工科大学の広いキャンパスが一望です。 また ボストンは ウォーターフロントの開発も素晴らしく、水族館の脇からは「ホェールウォッチング」くじらを見に行く船のツアーが出発します。 夏は 99%の確率で クジラに出会える、と聞いて、私も今回乗ってみました。 ケープコッドの先端 プロビンスタウンの沖合、6マイルくらいまで 高速船でいくと この時期、クジラが餌を求めて 家族で回遊する海域に着きます。 運よく、たくさんの親子に会うことができました。 大きな体と大きな口で 小さなプランクトンを 大量に食べる姿が とても かわいらしく、雄大な自然の営みに とても感動しました。 では ヨーヨー・マの演奏に戻りましょう。
ベートーベンのソナタ、バッハの無伴奏組曲、と聞いていただきましたが、今度は カンタービレ、と題した アルバムから。さまざまな楽曲で 彼の魅力、古典の作品だけにとどまらない 柔軟な音楽性と オリジナリティーを楽しんでいただこうと思います。
ピアソラのリベルタンゴを ライブバージョンで、そして モリコーネの「ニューシネマパラダイス」より ノスタルジア、マスネのタイスの瞑想曲、3曲、続けてどうぞ。

ピアソラ:リベルタンゴ 
モリコーネ:「ニューシネマパラダイス」より ノスタルジア 
マスネ:タイスの瞑想曲    

ピアソラのリベルタンゴを モリコーネの「ニューシネマパラダイス」より ノスタルジア、マスネのタイスの瞑想曲、でした。 では 続けて ヴィバルディ「四季」より 冬の第2楽章、ダス&ディの モヒーニー、これは 2005年にスタートしたNHKスペシャル「新シルクロード」のオープニングテーマ曲です。 そして バッハの 主よ、人の望みの喜びよ。 3曲 続けて どうぞ

ヴィヴァルディ「四季」より冬 2楽章  
ダス&デイ:モヒーニー   
バッハ:主よ、人の望みの喜びよ   

ヴィバルディ「四季」より 冬の第2楽章、ダス&ディの モヒーニー、 そして バッハの 主よ、人の望みの喜びよ でした。 いかがでしたか?

ヨーヨー・マといえば 以前、NYのタクシーに 愛用のチェロを置き忘れた話を覚えていらっしゃる方も多いでしょう。 チェロといっても ヨーヨー・マの楽器、出てこなかったら 大変なことでしたが、良心的なタクシーの運転手さんによって すぐに 警察に届けられました。 ちなみに 彼は ヴェネチアのモンターニャによる 1733年製と 1712年製の ダヴィドフ・ストラディバリを愛用しているそうです。
では、その 由緒ある楽器による演奏を もう少し・・・・ モーツアルトのディベルティメント第5楽章、ドヴォルジャークのチェロ協奏曲より 第2楽章、 そして 皆様 よくご存じの ユーモレスク、3曲続けて どうぞ

モーツアルト:ディベルティメント第5楽章  
ドヴォルジャーク:チェロ協奏曲より第2楽章  
ドヴォルジャーク:ユーモレスク 

モーツアルトのディベルティメント第5楽章、ドヴォルジャークのチェロ協奏曲より 第2楽章、 そして ユーモレスクでした。 ヨーヨー・マは 中国人を両親として パリで生まれましたが、幼少期から NYに移り住み、以来、アメリカに暮らしています。
アメリカの伝統的な文化、音楽 そして 南米の音楽にも 造詣が深く、あらゆるジャンルの演奏家、舞踏家との共演を 精力的に行っています。 そんな 彼の一面を ご紹介したいと思います。 マリアーノのクリスタル そして ジョビン・モライスの シェガ・ヂ・サウタージ 続けて どうぞ。

マリアーノ:クリスタル 
ジョビン/モライス:シェガ・ヂ・サウタージ

マリアーノ:クリスタル そして ジョビン・モライスの シェガ・ヂ・サウタージでした。 ボストンをご紹介しながら ヨーヨー・マのチェロを特集してお送りしてきた 今日の湘南クラシックサロン、いかがでしたか? (BGM)来週のこの時間は 蓮村 直さんの「映画に関連したクラシック曲」、そして 来月の室内楽の時間は 引き続きボストン、郊外のコンコードをご案内しながら ジョージ・ガーシュインをお聞きいただこうと思っています。 どうぞ お楽しみに。では 今日は この辺で。ご案内は 三浦郁子でした

カルホール:千頭の馬のギャロップ 

2011年6月放送 [2011年 ON AIR]

2011年6月放送

こんにちは、三浦郁子です。 これが オンエアされる頃、私は NYにいるはずです。実に25年ぶりくらいの 第二の故郷訪問、NYのあとは ボストンに滞在し、7月はじめに帰国します。 来月の放送では ボストンの様子をお伝えしようと思っていますので どうぞ お楽しみに。 さて、今日は 久しぶりに ロシアの作曲家を特集して お送りしようと思っています。 残念ながら ロシアには トランジットで一泊した モスクワしか行っていないので 今日は ウクライナクリミア半島のヤルタ周辺を少し ご案内します。 まずは一曲、チャイコフスキーの弦楽四重奏曲、第1番 ニ長調 作品11、プラハ弦楽四重奏団の演奏でどうぞ

チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番

チャイコフスキーの弦楽四重奏曲、第1番 ニ長調 作品11、プラハ弦楽四重奏団の演奏でした。 今から10年ほど前になりますが、ウクライナのヤルタの近くに 滞在していたことがあります。 チェーホフの「犬を連れた奥さん」で その名を知られるクリミア半島のリゾート地、ヤルタは モスクワから空路 シンフェローポリというところまで飛んで、さらに 車で1時間ほど走った海岸沿いにあります。 黒海に面した 風光明媚なところですが、もう少し南へ行った港町、セヴァストーポリは クリミア戦争の激戦地となったところです。 クリミア戦争では イギリスとフランス軍に 349日間包囲され、 第二次世界大戦では ドイツ軍に250日包囲された後、占領された 悲しい歴史のある場所でもあります。 ソ連崩壊後、ロシアが80%、ウクライナが20%所有することで 合意、このクリミア半島には 1991年8月、クーデターが起きた折に ゴルバチョフ元大統領が幽閉された別荘のある フォロス、もあります。 ウクライナ大統領の別荘も近くにあって 大統領が別荘に滞在しているときには たくさんの船が出て 囲んでいるそうです。 では ここで もう一曲、パヴェル・セレブリャコフのピアノ、ミハイル・バイマンのヴァイオリン、ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチのチェロで ショスタコーヴィッチのピアノ三重奏曲 第2番 作品67を どうぞ

ショスタコーヴィッチピアノ三重奏曲 

パヴェル・セレブリャコフのピアノ、ミハイル・バイマンのヴァイオリン、ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチのチェロで ショスタコーヴィッチのピアノ三重奏曲 第2番 作品67でした。 いかがでしたか? クリミア半島は クリミアワインという ワインの産地で、セヴァストーポリ周辺には 一面にぶどう畑が広がっていますが、これは ほとんどが テーブルワイン用、本当のクリミアワインは マサンドラというところで 作られる マスカットワインだそうです。 その中には レモンの味がするものもあって 糖分が32%と 甘く、そして アルコール分が非常に強いのだそうです。 よほど お酒に自信のある人以外は 遠慮しておいたほうがいいくらいのワインで 私も少し 飲んでみましたが 酔う、を通り越して しばらく 大変でした。 興味のある方は ぜひ、どうぞ。 お酒ついでに ロシア・ウクライナと言えば コニャック、 寒い地方ならでは、とうがらしが入っているものもあります。 アルコール度は40度くらい、また 日本の梅酒のような プラムから作ったお酒もありますが それは もっと強いらしいですが、私は これは 大丈夫でした。 やはり 体に合う、合わないがあるようです。 こういう 強いお酒は グっと 一気に口に含み、飲み込まず、 水や おつまみを一緒に口に入れて 飲み込むと 酔わない、とは 現地の友人の話です。 これも 興味のある方は ぜひ お試しください。 ちなみに おつまみは 海沿いらしく、小魚のから揚げや 海藻類が 豊富でした。 シンプルにレモンをかけて食べます。 では ここで もう一曲、ストラヴィンスキーの デゥオ・コンチェルタンテ を ヴォルフガング・シュナイダーハンのヴァイオリンと カール・ゼーマンのピアノでどうぞ

ストラヴィンスキー:デゥオ 

ストラヴィンスキーの デゥオ・コンチェルタンテ を ヴォルフガング・シュナイダーハンのヴァイオリンと カール・ゼーマンのピアノでした。 いかがでしたか? クリミア半島には 歴史上、重要な場所がいくつかありますが、リバーディア、ニコライ二世の夏の別荘も そのひとつです。 1945年、スターリン、ルーズベルト、チャーチルがこの宮殿の円卓を囲み、行ったのが 有名なヤルタ会談です。 その円卓は今も当時のまま 残されていて どこに 誰が座ったか、わかるようになっています。 歴史には 疎い私ですが 何か 空気の重さのようなものを感じたのを覚えています。では 今日、最後の曲、エマーソン弦楽四重奏団の演奏で ショスタコーヴィッチの弦楽四重奏曲第3番 ヘ長調 作品73を どうぞ お楽しみください。

ショスタコーヴィッチ:弦楽四重奏曲 第3番
                                                                 
ショスタコーヴィッチの 弦楽四重奏曲 第3番 ヘ長調 作品73 エマーソン弦楽四重奏団のえんそうでした。今日はウクライナのクリミア半島を ご案内しながら ロシアの作曲家の作品をお送りしてきました。 来週のこの時間は 川口 博さんのオペラ、そして 来月の室内楽の時間は アメリカ・NY/ボストンをご案内する予定です。 どうぞ お楽しみに・・では 時間まで ボロディンの弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調を プラハ弦楽四重奏団の演奏でを聴きながら 今日はこのへんで。 ご案内は 三浦郁子でした。
ボロディン:弦楽四重奏曲 第2番

2011年5月放送 [2011年 ON AIR]

2011年5月放送

新緑の美しい季節、いかがお過ごしでしょうか。三浦郁子です。レディオ湘南は この春、開局15周年を迎えました。 開局以来、休むことなく 湘南の顔、というより「声」として 毎朝 さわやかなトークを続けている DJハギーさんはじめ スタッフのみなさまに心より お祝いを申し上げるとともに、私もスタッフの一員として これからも クラシック音楽の魅力を たくさんお伝えしていきたいと思っています。 実は 開局直後、突然 ハギーさんから お電話をいただきました。 「レディオ湘南のDJハギーと申します」なんの 面識も 関係もなく、 いささか驚きましたが その理由はすぐに判明しました。 今は廃刊になってしまいましたが、「湘南朝日」というタウン誌があり、たまたま 7月に予定していた 記念演奏会の記事が1面に載り、それを いち早く 読んだハギーさんが 「ラジオに出てくれませんか?」と 連絡をくださったわけです。 もちろん 二つ返事、願ってもないことでした。 打ち合わせに行った際、「生放送なので」と 少々 素人の私を心配するハギーさんに「実は 小学校、中学校と 放送部にいたので ラジオは慣れてます」と暴露して 大笑いでした。私の演奏会も 25周年を越え、37回を超すロングランとなっています。 ハギーさんも あのときと まったく 変わらない、気さくな笑顔で これからも お元気に放送を続けていただきたいです。 さて、今日は ウィーンの郊外にある ハイリゲンシュタットを少しご案内しながら ベートーベンの作品をお送りしようと思っています。まずは一曲、ヴァイオリンソナタ、第5番 ヘ長調 作品24「春」 クララ・ハスキルのピアノと アルテゥール・グリュミオーのヴァイオリンで どうぞ。

ヴァイオリンソナタ 第5番 

ベートーベンのヴァイオリンソナタ、第5番 ヘ長調 作品24「春」 クララ・ハスキルのピアノと アルテゥール・グリュミオーのヴァイオリンでした。 この曲を聴くと、体に羽がはえたように なんだか ウキウキする気分になってしまうのは 私だけでしょうか。 さて、ハイリゲンシュタット、という地名を聞いて 何か思い当たる方も多いのではないでしょうか。 ベートーベンの「ハイリゲンシュタットの遺書」で有名な村です。35年間の間に 約79回も引っ越しをした、と言われるベートーベンですが、有名な場所は この ハイリゲンシュタットの家を含めて3か所です。ハイリゲンシュタットの家は 地下鉄のハイリゲンシュタットから 歩いて10分ほどのところにあります。 近くには 交響曲第6番「田園」の構想を練った、と言われる家もあるので 一日 ウィーンは離れて のんびりと散策するのもいいと思います。 このあたり、夜になると ホイリゲ酒場が 軒を連ねているので 散策のあとのお楽しみもあります。 そのお話の前に もう一曲、ベートーベンの弦楽三重奏曲 ニ長調、作品9の2 ヤシャ・ハイフェッツのヴァイオリン、ウィリアム・プリムローズのヴィオラ、グレゴール・ピアテゴフスキーのチェロで どうぞ

弦楽三重奏曲 作品9の2 

ベートーベンの弦楽三重奏曲 ニ長調、作品9の2 ヤシャ・ハイフェッツのヴァイオリン、ウィリアム・プリムローズのヴィオラ、グレゴール・ピアテゴフスキーのチェロでした。いかがでしたか? ホイリゲというのは 1年もののワインのことで、口当たりもやわらか、大きめのグラスで 何杯も飲むのが普通です。 松の枝が店先に飾ってあるところが「営業中」のサイン、外から 中が見えるので 気に入った雰囲気の店に入り、ソーセージやハム、グリルをつまみながら 楽しみます。 ちなみに ぶどうジュースはモスト、ぶどうジュースが ワインになる前のものを シュトゥルムと言います。9月下旬から10月いっぱいは レストランやワイン酒場で飲むことができます。 とてもさわやかな味なので お勧めです。 このシュトゥルム、ウィーン独特のもので、ドイツ語圏でも 他のところで 言っても通じません。 ウィーンにこの時期に行くかたは ぜひ 試してみてください。 余談ですが、ヨーロッパでは 今の時期、絶対にお勧めなのが ホワイトアスパラガスです。 たしか 5月の下旬まで 収穫できるはずで 市場には 山と積まれています。 茹でて食べるもよし、煮込みもよし、グラタンにすると 最高です。
では ここで もう一曲、ちょっと 珍しい曲を ご紹介しましょう。ベートーベンの七重奏曲 作品20の 編曲版、ピアノ三重奏曲 変ホ長調 作品38を アントニー・シビリのピアノ、ペーター・シュミードルのクラリネット、岩崎 洸のチェロで どうぞ

ピアノ三重奏曲 作品38 

ベートーベンの七重奏曲 作品20の 編曲版、ピアノ三重奏曲 変ホ長調 作品38、 アントニー・シビリのピアノ、ペーター・シュミードルのクラリネット、岩崎 洸のチェロでした。今日は ウィーンの郊外の閑静な村、ベートーベンの遺書で有名な ハイリゲンシュタットを 少しご案内しながら ベートーベンの作品をお送りしてきました。 来週のこの時間は 川口 博さんのオペラ、そして 来月の室内楽の時間は ウクライナのヤルタ周辺をご案内しながら ロシアの作曲家の作品を ご紹介しようと思っています、 どうぞ お楽しみに。 では 時間までベートーベンの弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調「ラズモフスキー第3番」 作品59の3、スメタナ四重奏団の演奏を聴きながら 今日は このへんで。 ご案内は 三浦郁子でした

弦楽四重奏曲 第9番 

2011年4月放送 [2011年 ON AIR]

2011年4月放送

こんにちは、三浦郁子です。
今日は 南フランスの美しい町、エクス・アン・プロヴァンスをご案内しながら フランスの作曲家の作品を ご紹介しようと思います。 まずは一曲、カルミナ四重奏団の演奏で モーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲 ヘ長調をどうぞ

ラヴェル:弦楽四重奏曲 

カルミナ四重奏団の演奏で モーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲 ヘ長調でした。さて、フランスのリヨンに滞在していたとき、南フランスの エクス・アン・プロヴァンスに行ってみました。 フランスの誇る、超特急TGVで、1時間半 町の中心までは そこから車で 20分ほどです。宿泊したのは 14世紀の修道院でした。 ヨーロッパには よく 使われなくなったお城や修道院を少し改装して ホテルにしているところが たくさんあります。近代的なホテルに比べると もちろん 設備や暖房が十分でないところもありますが、静かで趣があり、調度品も美しいので ぜひ お勧めします。 さて、エクス・アン・プロヴァンスの旧市街は 道が入り組んでいて とても楽しいです。 カフェや雑貨のお店が立ち並び、あっという間に時間が過ぎてしまいます。 もちろん 男性には興味のないものかもしれませんが、女性の方は お財布の口が 開きっぱなしかもしれません。 南フランスといっても 9月の末は もう 朝晩の冷え込みがあり、外出時には 少し多めに 羽織って出かけました。 1665年にヴァンドーム知事が建てたヴァンドームパークも 暖かい日には 庭園を散歩すると気持ちのいいものです。 町は 大きくないので 1日あれば みて回れますが、できれば 一泊して 美味しい店の夕食が楽しめるといいと思います。 では ここで もう一曲、ジャン・フランセの クラリネットとピアノのための主題と変奏を カール・ライスターのクラリネット、フェレンク・ボーグナーのピアノで どうぞ

フランセ:主題と変奏 

ジャン・フランセの クラリネットとピアノのための主題と変奏を カール・ライスターのクラリネット、フェレンク・ボーグナーのピアノでした。いかがでしたか? パリは別として、リヨンやここ、エクスでは リーズナブルな値段で かなり美味しい料理が味わえます。同じ店の経営でも パリの半額くらいですから 安心。この時も 1日目は 友人に教えられた店、2日目は 鼻をきかせ、飛びこみで入った店が 大ヒットでした。
美味しい店を見つけるのは 簡単ではありませんが、いい方法は 少し 早めの時間、開店直後くらいに入ってみて「予約がない」ことを告げると 端っこの席しか残っていないような店です。 つまり 予約でほとんどいっぱいの店は たぶん外れないのです。
できるだけ、ひっそりした 英語でメニューが書いてない店がお勧めです。 大きな店は予約がいっぱいでも 団体が陣取っている可能性がありますから 個人旅行では避けて、2人掛けの小さなテーブル、真っ白いテーブルクロス、小さな一輪ざしでも乗っていれば 正解です。フランスの田舎では ぜひ ジビエ料理、うさぎや鹿肉を試してみてください。
農業が盛んなフランスならではの、新鮮でおいしい野菜と一緒に 楽しめます。 では ここで オーボエとフルートの曲を 一曲ずつ、まずはプーランクのオーボエソナタを ハンスイェルク・シェレンベルガーのオーボエ、ロルフ・ケーネンのピアノで どうぞ

プーランク:オーボエソナタ 

プーランクのオーボエソナタを ハンスイェルク・シェレンベルガーのオーボエ、ロルフ・ケーネンのピアノでした。 では もう一曲、今度は エマニュエル・パユーのフルートで アンドレ・ジョリベの「リノスの歌」を どうぞ

ジョリベ:リノスの歌 

エマニュエル・パユーのフルートで アンドレ・ジョリベの「リノスの歌」でした。
いかがでしたか? この リノスの歌、とても難しい曲で 私も弾いたことがありますが、大変でした。フルート奏者にとっても 難曲のひとつです。 ヨーロッパの町へ行くと、私は 必ず 朝市に行ってみることにしています。 住んでいる人々の生活が よくわかるし、新鮮な野菜をはじめ、肉、魚、チーズ、花やお菓子、日曜雑貨など、所せましの広場に並んでいるのをみると とても元気が出ます。 売り子さんたちの 威勢のいい声や笑顔、片言のフランス語で 挨拶をかわすだけでも 楽しいです。 では 今日 最後の曲、私の大好きな曲でもあります。フォーレのピアノ四重奏曲 第1番 作品15を ジャン・ユボーのピアノ、レイモンド・ガロワ・モンブランのヴァイオリン、コレット・ルキアンのヴィオラ、アンドレ・ナヴァラのチェロで どうぞ

フォーレ:ピアノ四重奏曲 第1番 
                                 
                                

フォーレのピアノ四重奏曲 第1番 作品15を ジャン・ユボーのピアノ、レイモンド・ガロワ・モンブランのヴァイオリン、コレット・ルキアンのヴィオラ、アンドレ・ナヴァラのチェロでした。 今日は 南フランスの エクス・アン・プロヴァンスをご案内しながら フランスの作曲家の作品をお送りしてきました。いかがでしたか? (BGM)来週のこの時間は 蓮村 直さんの「映画に関連したクラシック曲」、そして 来月の室内楽の時間は ベートーベンを特集してお送りする予定です。どうぞ お楽しみに。 ではカール・ライスターのクラリネット、フェレンク・ボーグナーのピアノで サンサーンスのクラリネットソナタを 時間まで聴きながら 今日は このへんで。 ご案内は三浦郁子でした

サンサーンス:クラリネットソナタ作品167 

2011年3月放送 [2011年 ON AIR]

2011年3月放送

少し 春の訪れが遅い湘南地方ですが、いかがお過ごしでしょうか。三浦郁子です。
今日は ドイツ ライン川の小さな町を ご案内しながら ロベルト・シューマンの作品をお送りしようと思っています。 では まずは この一曲から。ボザールトリオと サミュエル・ローズのヴィオラ、ドルフ・ベツレイムのヴァイオリンで シューマンのピアノ五重奏曲 作品44を どうぞ。

シューマン:ピアノ五重奏曲  

ボザールトリオと サミュエル・ローズのヴィオラ、ドルフ・ベツレイムのヴァイオリンで シューマンのピアノ五重奏曲 作品44でした。 室内楽曲の中でも おそらく 演奏頻度の一番多い曲では ないでしょうか。 さて、ロベルト・シューマンが ライン川に身を投げて 自殺をはかったという話は有名ですが、そのライン川は 源をスイスの山中に発しています。 フランスとドイツの国境を流れ、オランダのロッテルダムから 北海へ流れ込む、全長1320kmの国際河川です。 その半分以上は ドイツ国内を流れ、流域には 古城やブドウ畑が点在して 美しい風景を作っています。 多くの芸術家が その姿を褒めたたえ、ハイネの詩にズィルヒャーが曲をつけた ローレライの歌は あまりにも有名ですが、 実際には 岩にローレライ、と書いてあって ちょっと 笑ってしまいます。 ライン川の観光船は マインツとコブレンツの間を往復していますが、途中だけでも 利用できるので 時間がないときや 寒い時期には 列車を利用して 一部分だけ 船旅を楽しむのがお勧めです。 では ここで もう一曲、ちょっと珍しい曲をご紹介しましょう。 2台のピアノ、2つのチェロおよび ホルンのための アンダンテと変奏曲 作品46をマルタ・アルゲリッチ、アレクサンドル・ラビノビッチのピアノ、ナタリア・グートマン、ミシャ・マイスキのチェロ、マリー=ルイーズ・ノイネッカーのホルンで どうぞ

シューマン:2台のピアノ、2つのチェロおよび ホルンのための アンダンテと変奏曲
作品46  

2台のピアノ、2つのチェロおよび ホルンのための アンダンテと変奏曲 作品46をマルタ・アルゲリッチ、アレクサンドル・ラビノビッチのピアノ、ナタリア・グートマン、ミシャ・マイスキのチェロ、マリー=ルイーズ・ノイネッカーのホルンでした。 いかがでしたか? マインツとコブレンツの間を 船に乗ると 5時間半もかかり、大変なので、もう少し 手軽に、と言う方は ビンゲンまで 列車に乗り、ビンゲンで宿をとって、渡し船で 対岸の リューデスハイムに行くことをお勧めします。 ライン川の真珠とも呼ばれる 小さい かわいらしい町、それが リューデスハイムです。 有名なつぐみ横町には ワイン酒場や お土産屋さんが ぎっしり並んでいて そぞろ歩くのは とても楽しいものです。 ワイン片手に ゴンドラリフトで ニーダーヴァルトへ登ると ライン川の眺めも素晴らしく、緑豊かなライン川流域の風景が 楽しめます。 また リュデスハイムの駅近くには ブレムザー城があって、内部は ワイン博物館として公開されています。 ドイツ料理に 地元の美味しいワイン、音楽やダンスを楽しみながら 夜更けまで リューデスハイムで楽しむ方は ぜひ ビンゲンへ帰る 渡し船の最終便の確認をお忘れなく。 酔いつぶれてしまう可能性のある方は 最初から リュデスハイムに 宿をとることを お勧めします。 では ここで もう一曲、マルタ・アルゲリッチのピアノ、今井信子のヴィオラで シューマンの 「おとぎの絵本」 作品113を どうぞ

シューマン:おとぎの絵本 

マルタ・アルゲリッチのピアノ、今井信子のヴィオラで シューマンの 「おとぎの絵本」 作品113でした。 ビンゲンと ゴアールの中間あたりにある町、バッハラッハも 時間があれば お勧めです。 シュターレック城を中心に、木組みの家が並び、とても ロマンチック、ロマネスクとゴシック様式の交じったペーター教会も美しいです。6月と10月には ワイン祭りもあり、屋台では 新酒が楽しめるので ワイン通でなくても 訪れるのが楽しい町です。 ローレライの町は ゴアールの対岸、ザンクト・ゴアルスハウゼンという町で、ゴアールとは 姉妹都市になっています。 このあたりには 美しい古城が ライン川を見下ろすように建っているので 特に秋の景色は素晴らしく、一見の価値があります。 マインツとコブレンツの間は ICやEC特急が走る幹線なので、列車に乗ってしまえば 1時間もかかりませんが、ちょっと 寄り道、できれば 一泊して、悠々と流れるライン川と 両側に点在する古城を 楽しんでいただきたいと思います。
では ここで、アルトゥール・ルービンシュタインのピアノ、ヘンリク・シェリングのヴァイオリン、ピエール・フルニエのチェロで シューマンのピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品63をお楽しみください


シューマン:ピアノ三重奏曲 
                                                               
アルトゥール・ルービンシュタインのピアノ、ヘンリク・シェリングのヴァイオリン、ピエール・フルニエのチェロで シューマンのピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品63でした。いかがでしたか? 今日は ライン川流域の小さな町をご案内しながら シューマンの作品をお送りしてきました。(BGM) 来週のこの時間は川口 博さんのオペラ、そして 来月の室内楽の時間は 南フランスの エクス・アン・プロヴァンスをご案内しながら フランスの作品をお送りしたいと思っています。どうぞ お楽しみに。
では マルタ・アルゲリッチのピアノ、ナタリア・グートマンのチェロで シューマンの ピアノとチェロのための幻想小曲集 作品73を 聞きながら 今日は この辺で。
ご案内は 三浦郁子でした。

シューマン:幻想小曲集                

2011年2月放送 [2011年 ON AIR]

2011年2月放送

伊豆半島では 河津桜が見ごろ・・・・春はもうすぐです。三浦郁子です。 今日はイタリアのシチリア島をご案内しながら イタリアの作曲家の作品をお送りします。
まずは この曲から・・・・イタリア合奏団の演奏で ヴィヴァルディの「四季」、全曲を どうぞ。

ヴィヴァルディ:四季 

イタリア合奏団の演奏で ヴィヴァルディの「四季」、全曲でした。 いかがでしたか?
私が 最初に買ったレコードが この曲でした。まだ 中学生だったころでしょうか。
何度も何度も聞いて ジャケットはボロボロ、でも 今でも 大事にしています。
さて、イタリアが 長靴の形をしているのは みなさん 御承知のことと思いますが、そのつま先で 蹴飛ばした石のような島、それが シチリア島です。 シチリア島は 古くから 色々な国の支配下となったことで 様々な文化が 入り乱れている 独特の文化を持った島です。 私は 3回 この島に行っていますが、今日は シチリア島に行かれたことのある方でも たぶん 行ったことはないだろう~と思われる所を ご紹介したいと思います。 ひとつは ピアッツァ・アルメリーナ、シチリア島最大の町、メッシーナから バスで 2時間半ほど、 3、4世紀のモザイクで飾られた 共同浴場です。 娯楽施設としての機能を備え、スポーツをする場所や 更衣室、3種類の温度の浴室、ゲストルーム、オーナーの部屋など、床には すべて モザイクが はめこまれ、壁は もう ほとんど 残ってはいないものの、フレスコ画、当時の繁栄と贅沢の様子が 垣間見れます。 もちろん ガイド付きでの見学のみですが、床のモザイクは 色も鮮やかで 大事に保存されています。 一見の価値がありますが、レンタカーでもしないと なかなか 行くのが不便かもしれません。 では 今日の2曲目、イタリア合奏団の演奏で ドニゼッティの 弦楽四重奏曲 第5番ホ短調を どうぞ お楽しみください

ドニゼッティ:弦楽四重奏曲 第5番

イタリア合奏団の演奏で ドニゼッティの 弦楽四重奏曲 第5番ホ短調でした。 ピアッツァ・アルメリーナまで行ったら そこから 45分 カルタジローネ、という町も 興味深いところです。 ここは 焼きものの町で 焼きものを専門に習う学校もあります。
敬虔なカトリック教徒の多い街で このときは 12月8日、聖母マリア無原罪の祝日の直前で 街には 飾りつけがしてあって 教会では 子供たちの献花や行列の練習が行われていました。 教会へ続く 143段の石段 すべてに タイルがはめ込んであって 一番下から 眺めると とても 美しいです。 私は 焼きものが大好き、 学校も見せてもらい、また 直売店で お皿も購入しました。 では ここで もう一曲、イタリア合奏団の演奏で ロッシーニのソナタ 第6番 ニ長調をどうぞ

ロッシーニ:ソナタ 第6番 

イタリア合奏団の演奏で ロッシーニのソナタ 第6番 ニ長調でした。 いかがでしたか? さて、このときの シチリア島観光は 現地のグループが バスとガイドさんを用意してくれて 2日間、朝 8時に出発、帰りは7時、という 充実したものでした。移動距離が長かったため、ガイドさんが 色々な話をしてくれて それが なかなか面白いものでした。 その中でも 特に 興味深かったのは シチリア島出身の ガイドさんが語る、シチリア島におけるマフイアの存在の話でした。 マフィア、というと ゴッドファーザーよろしく 何か とても 怖いもの、危険な集団と思いがちですが、彼にも マフィアの友人がいるそうで、実態は シチリア島の発展には 欠かせない 大事な存在だ、ということを 力説していました。 実際、シチリア島の道路、経済一般に関することにおいて その財源のほとんどを マフィアが 持ってくるということ、決して 政治に介入することはなく、宗教にも熱心で 家族を大切にする気風があるそうで、偏見は 悲しいことで 改めてほしい、と言っていました。 もうひとつ、イタリア本土と シチリア島のメッシーナは 一番近いところで 3kmしか離れていませんが、そこに 橋をかけないのは その一帯を 大きな会社が所有していて 同意しないから、だそうです。 ちなみに ローマから来る列車は 列車ごと、船に乗り、海峡を渡ります。 では ここでもう一曲、イタリア合奏団の演奏で モリコーネの 10の独奏弦楽器のための練習曲をどうぞ

モリコーネ:練習曲 

イタリア合奏団の演奏で モリコーネの 10の独奏弦楽器のための練習曲でした。
今日は イタリア合奏団の演奏で イタリアの作曲家の作品をご紹介してきました。
では 最後に 私の大好きな曲、ヴィターリのシャコンヌを ジノ・フランチェスカッティのヴァイオリンで お楽しみください。

ヴィターリ:シャコンヌ 

ジノ・フランチェスカッティのヴァイオリンで ヴィターリのシャコンヌをお聞きいただきました。 今日は イタリア・シチリア島をご案内しながら イタリア合奏団の演奏を中心に お送りしてきました。 いかがでしたか?来週のこの時間は 川口 博さんの オペラ、そして 来月の室内楽は ライン川周辺の町をご案内しながら シューマンの作品を ご紹介しようと思っています。どうぞ お楽しみに。では 今日はこのへんで。 ご案内は 三浦郁子でした

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